GBGT1

本遺伝子はグロボシド α1,3-N-アセチルガラクトサミン転移酵素1 (globoside alpha-1,3-N-acetylgalactosaminyltransferase 1)をコードしており、フォルスマン糖脂質糖鎖抗原 (Forssman heterophilic glycolipid antigen; GalNAca1-3GalNAcb1-3Gala1-4Galb1-4Glc-Cer)の合成に関与するフォルスマン糖脂質合成酵素(Forssman glycolipid synthase)である。しかしながら、本酵素はヒトを始めとした霊長類の遺伝子では点突然変異があり、そのために酵素活性を欠損している（フォルスマン抗原も陰性である）。一方、ヒト以外のイヌ、マウスなどの種属では酵素活性を有しており、フォルスマン糖脂質糖鎖抗原を発現している。フォルスマン糖脂質糖鎖抗原は多くの病原菌の受容体として機能していることが知られている。